道路占用許可申請書の書き方

専門行政書士が解説

道路占用許可申請書の書き方

1.道路占用許可を申請する前準備

①申請先の確認

道路占用許可は占用する道路の種類やエリアによって申請先が変わります。
まずは、ご自身が道路を占用する道路をどこが管理しているのか確認するようにしましょう。

申請先まとめ

  • 道路占用許可
    • その道路を管理する道路管理者
      • 国道:国土交通省
      • 都道府県道:各都道府県
      • 市町村道:各市町村
      • 区道:各区
  • 道路使用許可
    • その道路を管轄する所轄警察署長
ポイント:道路の管理者を調べる方法

道路の種類が、国道なのか、市町村道なのかどうやって調べるかわからないという方も多いと思います。

その場合には、「◯◯市 道路 種類」などで調べると、道路の名前や管理している地方公共団体が分かる「路線情報提供サービス」「路線情報マップ」「市道路線網図」などの道路の検索情報サイトが出てきます。

福岡市の場合だと「福岡市路線情報提供システム」で検索することができます。

当事務所付近の道路情報(福岡市中央区草香江)

場合によっては道路情報をネットから調べることができない場合もあります。
その際は、その道路の所在地である市区町村役場に行くと調べることができます。

②申請書のダウンロード
ポイント:各地方公共団体ごとに書式が違うので注意

申請書は各地方公共団体のHPでダウンロードすることができます。
各地方公共団体によって、申請書の書式が違います。
そのため、「◯◯市 道路占用許可 申請書」と検索して、ダウンロードするようにしましょう。

申請するエリアが福岡市の場合には下記からダウンロードしてください。

ポイント:道路使用許可の同時申請も忘れずに

道路占用許可は、道路使用許可と同時申請する必要があります。
道路使用許可の申請は、使用する道路を管轄する警察署です。
こちらも警察署HPから確認ができます。
福岡県の場合には下記サイトから確認ができます。

道路を管轄する警察のHPはこちらから

ポイント:道路使用許可の申請書の書き方は下記から

道路使用許可の申請書の書き方は、過去の記事で解説しています。
下記のページから確認するようにしてください。

詳細はこちらから


2.申請書を書いていきましょう

ポイント:福岡市の書式を参考に解説していきます
Step1:基本情報を記入していきましょう

まずは基本情報を記入していきましょう。

①申請日
申請する日にちを書きましょう。西暦・和暦どちらでもOKです。

②申請先名
占用する道路を管理する地方公共団体名(市町村長、区長など)を書きましょう

③申請者情報
氏名や電話番号、住所などを記入しましょう。

④申請内容
・許可申請・協議
・新規・更新・変更
・道路法(第32条・第35条)の規定により(許可を申請・協議)します
の項目のうち当てはまるものに丸をつけましょう

ポイント:法人の場合は代表者名まで記入しましょう

法人の場合は会社名と代表者名
個人の場合は個人名

を記入しましょう。

間違いやすいポイントですが、法人の場合、代表者名を書かないといけません。
その工事の担当者名の記載場所ある場合は、担当者名を記載しましょう。

ポイント:道路法第32条・第35条とは?

基本道路法第32条に丸をつければOKでしょう。
第35条は国の行う道路の占用の特例であり、私たちが申請する場合に該当することはそうそうありません。

第三十五条 国の行う道路の占用の特例
国の行う事業のための道路の占用については、第三十二条第一項及び第三項の規定にかかわらず、国が道路管理者に協議し、その同意を得れば足りる。この場合において、同条第二項各号に掲げる事項及び第三十九条に規定する占用料に関する事項については、政令でその基準を定めることができる。

道路法(e-GOV法令検索より引用)
Step2:目的や使用場所、場所を記入しましょう

④占用の目的
記載例のように、道路占用の具体的な目的を記入するようにしましょう。
(他の例:看板を設置するため・解体工事における足場の設置のためなど)

⑤占用の場所
路線名(例:市道〇〇号線)占用する道路の種類(車道・歩道)道路の住所を記載するようにしましょう。

ポイント:占用する場所は現地地図をつければある程度でOK

占用する場所の住所については、添付する地図にわかりやすい印をつけて入れば確認ができますので、住居表示を記載してくださいとありますが、分かる範囲で構いません。

Step3:占用物件の情報を記載

⑥占用物件
名称:足場、朝顔などの名称を記載
規模:占用面積の計算方法を記載
数量:占用面積を記載

ポイント:道路の占用面積を図示する必要がある

足場や朝顔を設置した際に、道路をどれだけ占用するかを面積計算する必要があります。なぜなら、道路占用許可は申請手数料は必要ないものの、道路の占用料金を支払う必要があるからです。

そのため、下記のような平面図や断面図を添付し、計算した占用面積を記載する必要があります。

道路占用許可で必要な図面に関しては詳しくは過去の記事で解説していますので、下記からご覧ください。

詳細はこちらから
Step4:占用物件の情報を記載

⑦占用の期間
占用期間を記載

⑧工事の期間
工事期間を記載

⑨占用物件の構造
占用物件の構造を記載

⑩工事実施の方法
工事実施の方法を記載

ポイント:最大使用期間は許可によって異なる

期間は日にちは当然のこと、時間帯まで記入するようにしましょう。
最大期間は許可の内容によって変わります。
この辺りは、申請先に相談、確認するようにしましょう。

占用期間の最大期間

  • 道路法第36条に規定する事業者が設ける占用物件(企業占用物件)は、10年以内としています。
    • 例)電柱・水道管・下水道間・鉄道など
  • その他の物件(一般占用)については、5年以内としています。

詳細は下記のとおりです。

Step5:道路の復旧方法・添付書類などを記載

11.道路の復旧方法、復旧面積
道路を掘削する場合に記載が必要

12.添付書類
添付する書類に丸をつける

13.工事施工者
工事施工者の情報を記載。申請人と同じ場合は「申請人と同じ」と記載

ポイント:必要になる添付書類

この際、添付書類に現場見取り図や作業帯図など、どのようにして道路を使用するかわかるような図面の提出を求められます。
この図面は手書きで書いても問題ありません。
場合によっては誘導員などの配置を求められるケースもございます。

下記が必要となる添付書類の例となりますが、何が必要かは道路の状況、エリア、占用物件などによります。状況に応じて書類を作成するようにしましょう。

必要な添付書類の例

  1. 見取り図
  2. 平面図,求積図,求積表(道路事情がわかるよう記入)
  3. 断面図
  4. 写真 (占用する道路面が写ったもの)
  5. その他
    • 道路の現状図
    • 現場写真
    • 作業時の作業帯図、作業計画図、作業形態図、保安図
    • 迂回経路図(通行止めが発生する場合)
    • 迂回経路の車両誘導方法の記載(通行止めが発生する場合)
    • 近隣へのPRチラシや広報対策資料(車両通行止めを行う場合には添付を求められることがある)
    • 工程表(長期間の作業が行われる場合)
    • 交通量調査結果(大規模工事の場合)
    • 設置工作物の設計図(2号許可の場合)
    • 露店などの形態図(3号許可の場合)
    • 誓約書
    • 自治会長の同意書(車両通行止めが発生する場合)
Step6:その他必要になる情報や同意
ポイント:自治体によっては道路占用する場合に同意が必要

道路占用許可は自治体によっては、その使用する道路の自治(町内)会長の同意が必要な場合があります。逆にいうと、同意が必要ない場合もありますので、その点は道路管理者である市区町村役場に確認するようにしましょう。

自治会長の同意が必要な場合は、申請先である道路管理者の市区町村役場で書式が決まっていることが多いです。
そもそも、同意書を別で用意するパターンや、下記の筑紫野市の例のように道路占用許可申請書の欄に自治会長の同意の署名と押印を得る欄があるパターンなどあります。

同意書の書式

筑紫野市の例

上記のように行政区長意見の欄で、自治会長(町内会長)の同意を得る必要があります。

ポイント:自治体によっては警察協議書の作成も必要

道路占用許可は道路使用許可も必要なため、道路管理者である市区町村役場と道路を管轄する警察署に同時に協議し、許可を取得する必要があります。とご説明させていただきました。

まずは道路占用許可を道路管理者である自治体に申請することになりますが、その際、自治体によっては、警察協議書も同時に作成し、一緒に持っていく必要がある場合もあります。
警察協議書とは、道路占用許可を申請する際に必要な警察署に提出する書類です。

とはいえ、警察協議書は、道路占用許可申請書を記入すれば、エクセルの機能で自動転載され、自動的に作成される場合もあります。

警察協議書の例

ポイント:申請書類は、3部作成が必要。

申請書および添付書類は、各3部ずつ提出することが必要となります。

ただし、これも都道府県ごと、所轄警察署ごと、申請の内容ごとに変わり、3部以上必要となる場合もあります

3.道路占用許可の流れ

ポイント:道路占用許可の流れは過去の記事から確認ください

道路占用許可を取得する流れに関しては過去の記事で解説していますので、下記からご確認ください。

詳細はこちらをクリック

ポイント:道路占用許可の申請は手間がかかります

道路使用許可や道路占用許可の厄介なところは、申請先に直接出向いていかないといけないということです。
もし遠方の道路を占用するということになれば、移動するだけでもかなり面倒です。

道路占用許可はこんなに時間がかかる

【初日】
事前協議(市区町村役場)

【2日目】
道路占用許可申請(市区町村役場)
道路使用許可申請(警察署)

【3日目】
道路使用許可証受領(警察署)
道路占用許可証受領(市区町村役場)

【4日目】
道路占用完了報告(市区町村役場)

事前協議と許可申請はもしかしたら同日に行えるかもしれませんが、それでも最低3日かけて申請先に行かないといけません。しかも申請先は2箇所。市区町村役場と警察署の距離が離れていた場合には、移動だけでもかなり面倒です。完了報告も必要なため、時間は取られます。

このように道路占用許可は道路使用許可よりも検討する内容が複雑で作成する書類も多く、尚且つ役所と警察署両方に行く必要があるため、時間がかかってしまいます。

慣れていないと書類の補正や出し直しがあったりと、かなり面倒なことになっています。
当事務所では道路使用許可、道路占用許可の代行サービスを専門でおこなっております。ぜひお気軽にご相談ください。

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4.まとめ

今回は道路使用許可申請書の書き方について解説しました。
場合によっては図面の作成なども必要になりますので、慣れていないと時間がかかります。

これらの道路使用許可や占用許可の申請はそこまで難しくないといえ、

・事前調査の時間
・警察署・関係庁舎に行く時間
・書類の作成・図面の作成

など、非常に面倒です。

特に、

道路使用許可の場合だと、警察署や申請に1回、許可証取得に1回の最低2度。

道路占用許可の場合には、複数の関係庁舎との協議などが必要で、これらは直接足を運ぶ必要があり、自宅や事務所から遠い場所での申請だと時間もお金もかかってしまいます。

これら面倒な道路使用許可・道路占用許可の手申請代行を、

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